海の果てに-君は海賊-
それぞれがそれぞれの疲れを見せて休息する夜。見張りの人以外は、それぞれの寝室へと入っていく。
なんだか、今日は濃い1日だった。
どうしても寝る気分になれないあたしは、1人ひっそりと海を見ながら座っていた。
昼の海と違う、少し荒々しさを催す夜の海はなんだか怖い。月明かりに反射する海になんだか引き込まれてしまいそうだ。
『…お母さん』
あたしには、身内がいなかった。
お母さんは施設で育ったと言っていた。
お父さんは事故に合って死んでしまったらしい。あたしが産まれる少し前だったらしい。家に飾ってあったお父さんの写真に幼いながら涙したのを覚えてる。
…そうして、お母さんがいなくなった。
ー1人にしないで
ーあたしにはお母さんしかいないのに
ーなんでいなくなっちゃったの…
馬鹿みたいにそう叫んでいた自分。なんと滑稽だったことだろう。