どこかで誰かが…
強気な態度や言葉は、
自分への暗示のようなもの。

そうして、自分の気持ちを高ぶらせては、
“有言実行”の言葉のもとに、
常にプレッシャーと葛藤しながら、戦かってきた大沢。


そんな高校サッカー生活に終止符を打たれ…

急に、やり場を失った大沢は、
何かを掴もうと必死だった。


何をしても満たされない気持ち。


そんな時、思い浮かぶのが佳菜子の顔だったのだ。


〜自然消滅なんてダメだよ!恋愛はハッキリさせないとね!〜


いつかの、ゆっこの言葉が頭を過り…

「いいよ。あたしも会って話がしたいし…」


これが、すべてのはじまりだ…


マンションの扉が開き、出迎えた大沢は、佳菜子の腕を掴んで引き寄せ、強く抱きしめる。


「ちょっと!なに!?…どうしたの?」

「ごめん!…かっこ悪くて、ゴメン…」

「…」

「幻滅した?俺のことなんか嫌いになったろ?」

「…嫌いになんか、なってないよ。」

「…」

「でも、もう、好きじゃない。」

「…もう?」

「って言うか、はじめから好きじゃなかったのかもしれない…」

「…は?」

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