どこかで誰かが…
佳菜子を見つめる大沢の眉間には、太いシワが寄っていた。


そのシワを伸ばすように、そっと指を当てながら、

「見守ってるだけで充分だった。」

本当の気持ちを告げる佳菜子…

「格好良い大沢…キラキラして、いつも楽しそうな大沢は私の憧れだった。」

「…なんだよソレ。」

「付き合って…そして、離れてみて気が付いたの。私は、そんなあんたを見ていたかったんだって。だから、あんたの周りに女の子がいても、それが当たり前のように、受け入れることができたんだと思う。」

「どーゆーこと?」

「でもね、やっぱり欲がでてね…もっと近くであんたのことが見たいって…いつもいつも見ていたい、違う一面も知りたい…そして、守ってあげたいって…そう思って、心配で心配で…」

「じゃあ、何してくれんの?」

「え?」

「今の、こんな俺に、おまえは何をしてくれるっつんだよ!」

「…どーしたら、元気になってくれる?」

「…やらせろ。」

「…」


黙り込む佳菜子に背中を向け、

「ふっ、何が守りたいだよ。おまえは保護者じゃねーっつんだよ!」

怒りを爆発させる大沢。


すると佳菜子は、

「そんなこと思ってないよ!」

思わず、その背中に抱きついていた。

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