どこかで誰かが…
スキーもなにも、
車内での会話のやりとりが、もうすでに楽しく、

スピーカーから流れる曲を口ずさみながら、窓の外を眺めてみれば、
見馴れた景色も、今日はなんだかいつもと違って、新鮮に見えてきて…


「どうした?」

「え、あぁ…なんか、ワクワクしてきた!」


片桐との新たな恋に、ときめかずにはいられなかった。


計画通り、早めにスキー場に着くと、皆で仮眠をとることにした。


「後ろのさ、赤い箱の中に毛布入ってるから出して。」

「あ、はい。」


蓋を開け取り出すと、大小合わせて4枚の毛布が、次から次へと出てきてくれたおかげで、

「佳菜子の彼氏は準備がい〜ね〜。」

エンジンを切っても、凍えることなく仮眠を取ることができた。



佳菜子とゆっこは全てがレンタルのため、ゲレンデに出るまでに、だいぶ時間がかかりそうで…

その間、

片桐はスノーボードを、高梨はスキーで、それぞれのコースを、一度、上から滑り降りては時間を潰していた。


「ごめんね〜!すごい待っちゃった?」

「大丈夫。…それにしても、すげー滑れそうな感じに仕上がったなぁ。」

「ちょっと!それは言わないでよね…」


先にひと滑り作戦は正解で、
その後は両者共、覚悟したとおり、それぞれのツレの付き添いに拘束されることになった。

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