どこかで誰かが…
この前の総体試合で、次試合まで進んだ男子は、
強豪高校を相手に負けたものの、かなりの得点をおさめていた。


ほとんどが高木の点ではあるが、無名高校だと思い、なんのリストも用意していなかった相手校が、油断しているうちに点数を貯金できたことが良かった。


少しのマークなら、簡単にすり抜けることができる高木と、必死に食らい付いてきた部員たち。


高木へのマークが厳しくなっても、なんとか乗り越えた時もあったが、
後半、やはり相手は、一枚も二枚も上手だった。


パターンは見破られ、フォーメーションも崩れ、
次第に高木に頼るばかりに……

高木は1人で、オールポジションをこなさなければならなかったが、
司令塔としての的確な指示に、部員達も精一杯こたえていたし、

ディフェンスに力をいれた練習が、かなり役立った試合となった。


最後は、難とか高木にボールを集め、タイムアップまで点を稼ぐも適わず試合は終了した。


その試合を観た、ある大学の監督が、高木に目を付け調べたところ、
元Τ高という学歴に納得し、
その大学の附属高校に、特待生として話を薦めてくれたらしい。


「こんなウマイ話、あるんだね」

「あと1年だったのに。」

「その1年が大事なんだよ!」

「…男子は納得してるの?」

「はじめはブーイングの嵐だったらしいけど、高木の将来は高木のものだからって…最後は涙で見送ったってさ…」

「将来か…(あれ?もしかしてあの日?)」

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