どこかで誰かが…
その時に、あまり皆と関わらず、ひたすらシュートを続ける佳菜子が目についた。


練習内容でのコミュニケーションはとれているし、
仲間はずれにされているわけではなさそうだ。


「へー。真面目だねぇ〜」


その時から、高木の視線は…


「ナイスカット佳菜子!」

「ナイシュー!」

「あ〜、しっかりキャッチだよ花ちゃん!」

「ドンマイドンマ、お〜ナイスファイト佳菜子〜!」


自然に、

「しかし、気の強い女だなぁ。」

佳菜子を追っかけていた。



「なあ、」

「ん?」

「あの子」

「どの子?」

「あの、独りでひたすら練習してる」

「あー、佳菜子?」

「あの子だけ君のこと“ゆっこちゃん”って呼ぶんだなぁ。」

「…あたしだけがあだ名なの!親しい証拠!他は皆、名字にさんや君付けなんだよ。何て言うのかな…」

「人見知り?」

「!そうそう。それにマイペースだから…扱いには気をつけて!」

「…?」


それぞれの気持ちが交差した。

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