どこかで誰かが…
ストローを食わえたまま言う清瀬に、

「あー、そーだよね!私お邪魔だよね!」

そう言い返しながらも、佳菜子の顔はニヤケていた。


「そんなことないよ佳菜子!」

「ごめんごめん!私帰るわ!」

「ウソだよ、馬鹿。」

「そーだよ!同じとこ帰るんだから、カズも連れて帰ってよ!」

「へー…どうするカズぅ?」

「うるせっ。」


佳菜子は、長いつきあいの中で、こんな清瀬を見るのは初めてだった。

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