どこかで誰かが…
「ふーん。」

「なに?ヤキモチ?」

「…キヨが言ってたんだよ。」

「!なんて?」

「キヨの女が前に好きだったヤツなんだって?…その、高木ってヤツ。」

「なんでそんな話になったの?」

「なんでだっけかな?」

「男同士で怪しいんだけど?」

「今度の試合、観に来れんの?」

「あ、ごまかしてる!」

「何がだよ…」

「多分、行けると思うよ。場所ってК校だよね?」

「え、あぁ、そうそう。」

「ホームだから勝たなきゃね。」

「コテンパンにやってやるよ。」

「はいはい。」


今でも、高木の話を教訓にしている佳菜子。


「応援してもらうと頑張れるよなぁ、やっぱ!」

「…おべっか使っちゃって(怪しいっつーの!)」

「いや〜、女の子の歓声は活力源だからさぁ。」

「…」

「あっ…」

「あのさぁ、私は必要かな?」

「必要必要!マジマジ!」

「…(あれ?2回言った。)」

「なに?」

「ん?うん…2回言うから…」

「あー、これ口癖だよ!」

「…」

「なんだよ。別に焦ってるわけじゃねーぞ。」

< 98 / 433 >

この作品をシェア

pagetop