幼なじみ君と 幼なじみちゃん♪
――――慄梛―――――
磨梛抖が呟いた言葉は聞き取れなかった…
でも、磨梛抖の手は温かくてさっき叩かれたところは違う熱を持つ
「そろそろ行こうか…」
「あぁ、だな…」
さっきは笑いあって話してたけど一気に暗くなる
だって、リビングには2人が来てるんだよね…
「顔色わりぃーけど、大丈夫か…?」
「もう、大丈夫だって言ってるでしょ?
早く行こう!!ねっ?」
磨梛抖の手を引いてリビングに入ると…
「とっと帰れっていってんだろ!!」
「キミ達って、ホント話し通じないね?
ボクは、彼女の“りつな”を待ってるんだよね~♪ククッ…」
「だから、慄梛ちゃんはアンタなんかの彼女じゃないってば!!」
―あぁ、本当に来てる…
賢くんも、櫟玻くんも、裕也くんも、瑞梨も、愛結ちゃんもそれから…
磨梛抖もわたしなんかの為に…――
「あっ、慄梛じゃん~やっと来たんだね?
今日はお友達と“ただの幼なじみくん”と一緒に遊びに行ってたんだ?楽しかった?ククッ」
憎いほど馬鹿にした様な笑顔浮かべ、
目の前にやって来た…
「か「“撻”でしょ?」
耳元で囁かれる言葉…
「言わなきゃ、どうしようかな~?ククッ」
「さい、てい」
「言うも言わないも自由だよ」
「…ははっ、凄く楽しかったよ?
“タツ”も一緒に行きたかった?」
「おい、慄梛!?」
「磨梛抖も彼女が来てるんだし、わたしのことなんて構ってっちゃダメだよ」
自分で言ってて情けなくなるほど自分の声が
他人の者の様に聞こえた
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