幼なじみ君と  幼なじみちゃん♪



「でも、一人じゃ無理そうじゃない?」

「確かに…」



“わたし帰れるの…?”



「おそ~い、もう綵はぁ待ちくたびれちゃったから直々に来てあげたんだけど、なにしてるのぉ?」



多分魚糠さんだろね…



「綵…
谷沂広さんこのままじゃヤバいって!」

「だからなにぃ?綵を苦しめる奴だよ?」

「でも、死んじゃうよ」

「そんなの自分のせいよ
なに文句あるのぉ?」



―この人本当に友達の気持ちが解らないんだね
なんでなの…?――




それから、わたしはトイレの個室から
水浸しのまま連れ出された…

頭がフワフワして足はガクガクして上手く歩けない…

それでもやっと連れて来られた場所は屋上…



「綵、あたし抜けるよ、
谷沂広さん可哀相過ぎて見てられないし」

「あたしも無理」

「うちらが谷沂広さんを家まで送ってくし」

「そうやって逃げるなんてぇ許さない
退学させてあげるぅ♪」

「わ…たし…なら…ぃ…き…」



これが今のわたしの精一杯の言葉…





.
< 88 / 325 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop