アタシがホストになった ワケ
カリスマホスト集結!
ホストを目指してから1ヶ月
が経った。

毎日、欠かさずトレーニング
をし、DVDや雑誌で勉強し、
ちょこちょこ街にも出て、
女の子の視線もチェックして、
そんな日々を過ごすうちに、
だんだん男らしくなってきた。

トレーナーのヒロトさんは
完全にアタシを男だと
信じ切っている(笑)


そんなある日、たかサンと
ランチを食べることになった。

待ち合わせのレストランは、
キャバ嬢時代、お客さんに
連れていってもらったことも
ある高級なところだった。

アタシはとりあえず1時間ほど
悩み、一番気に入った
コーディネート出でかけた。

バリッとスーツ着ると、
我ながらかなりイケメンに
仕上がった。

髪をセットするため、美容院へ。



入ると受付の女の子が固まって
いる。

(完全、騙せてるかも…)


『予約してる桜井です。』

「しっ、少々お待ち
くださいっ!」

待たされて、5分。

なぜか、店の女の子が代わる
代わる見にきた。


(げ。もしかしてバレたか?)

と思っていたら。

「ヤバイ〜本当にカッコい〜い!
写メ撮りたい〜」


という声が遠くからした。


(あっぶね〜怖いよ〜)


髪をセットしてもらい、
どこからどうみてもホスト!
になった。


その足で、レストランへ
むかった。





< 42 / 52 >

この作品をシェア

pagetop