恋愛ラビリンス―愛しのヴァンパイア―
『他の女の子のなんて、吸わないで……。
襲うなら、あたしを襲ってよ……っ!!
紫貴だったら、いいから……』
『くるみ……、』
考えるまでもなく、自然と口をついた言葉。
その時、もうずっと前からそんな覚悟ができていたような気がした。
紫貴がヴァンパイアだとかそんなの関係なく、全部を含めて紫貴が好きになっていた事に気づいた。
『あたし以外に、触らないで……っ。
あたしは、全部含めて、紫貴が好き……。
ずっと……、ずっと好きだった……っ』
あたしの涙が落ちて、紫貴の頬を濡らす。
紫貴はあたしの頬に手を伸ばすと、指で溢れる涙を拭って微笑んだ。
それまで見た中で、一番優しい微笑みだった。