新アニオタ王子
「早速、今から行く?」
決めたら即、行動したいあたしが目を輝かせながら言うと岡本はそれとは正反対に嫌な顔をする。
「…もう夕方だよ」
「いいじゃん」
「夕飯が…」
「外食する?」
「ううん。僕6時以降は食べない様にしてるし外食はカロリーが高い。」
「たまにならいいじゃん。」
「…僕にダイエットしろって言ったのはマユちゃんだろ?」
「…それはそうだけどさ」
ダイエットのため。
その言葉は嬉しいけど思い通りにいかないのは歯がゆい。
つまらなさそうなあたしを
なだめる様に
「来週。給料がはいったら行く?」
「来週か…」
「早い時間からなら、ゆっくり買い物もできるよ?」
「…うん。仕方ないからそうしてあげる」
諦めたけど
まだ半分
つまらなさそうにするあたしの頭をぽんぽん叩いて筋トレを開始する。
だけど岡本の手のひらがあたしの頭に触れた一瞬
胸がとくんっ
て…
弾んだ気がした。
なにこれ…
心臓がおかしい。
胸を押さえて屈みこんだあたしを岡本が驚き、心配して近寄る。