新アニオタ王子


それは…確かにあたしが約束させたことだ。

私用で連絡をとるとクビになるって会社の規定に沿って隠れて会ってることがバレないようにあたしが約束させたんだ…。



じゃあ何?

岡本はずっとあたしからの連絡を待ってたって…?


それならあたしが…悪いんじゃん。



勝手に一人で盛り上がって

会社の…岡本との約束事を忘れて

一人で勝手に淋しがっていたってこと?


「本当に…あたしを待っててくれてたの?」


「そうだよ。僕から連絡して大変な事になるなんて嫌だったから…

待ってたけど…

もう、嫌われたんだって…

忘れようって思ったけど

どうしても会いたくて…」


「それって…」



あたしも同じだった。



「どうしてもマユちゃんに会いたくて恋人クラブに指名の電話をしたら

もう辞めたって言われて…

…それでも君から連絡こないから

嫌われたんだって思ってた…。」


「嫌いになんかなってないし…」


好きって言いたいのに…
涙が溢れてきてその先が言えない。


「君に電話もしたけどでてもらえないし

…それで康史さんに聞いたらペットショップで働いてる事…教えてもらって。」


「なんで最初から自分で来なかったのよ…」

「行こうと思ったけど…

もしも君に嫌な顔をされたらって考えたら恐くなって…」

「…ばか」



「…小犬にオタクって名前つけたのはマユちゃん?だよね。」

「うん…。あたしだって

ずっと…あんたの事考えてたんだから…」

涙で

うまく喋れない。

そんなあたしの言葉を

優しく頷きながら聞いてくれる。



あたし

こんなに泣いて子供みたいだ。



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