【妖短】 カ ミ カ ク シ
始まり‐否日常ヘノ開幕‐

都市伝説―――――。
まるで在ったかの様に語り継がれる怪談。

どこにでもあるようなくだらない話。
そんなのを信じている訳ではない俺に熱を奮いながら話す隣にいる少女。


「―――でね、その主人公が………。って、聞いてないでしょう!環!!」

「んぁ?聞いてるから」

俺――神野 環(カンノ タマキ)は隣を歩く少女――柑宮 凛(カンミヤ リン)に視線を落とす。

栗色の肩より少し長い髪と同色の瞳。
俺の肩までしかない背で小柄。
俺の彼女…と紹介したいが俺一人の片想いだ。

「……環?どうしたの」

その声にはっとして目を逸らし歩くのを再開する。

「いや…ちっちゃいなぁ〜って」

半ば見とれていたとは言えず軽く口を叩く。

「もう!成長は終わったの!!環が高いんだよ」

そんな会話をしながら俺達は学校に向かう。
俺達は幼なじみ…とは言わないが、長い付き合いだ。
とは言っても三・四年の間、同じ施設にいたってだけだがな。
俺達は親を亡くしている。
だが、それ以外はいたって普通の学生だ。
だから。











某ガ崩レルナンテ思イモシナカッタンダ・・・・・・・・・
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