【妖短】 カ ミ カ ク シ
そんな俺の不信感を解決してくれたのは以外にもあの残されていた言葉だった。

〝我、純の娘。捧ぐはこの躯なり〟


「なぁ、この文変じゃない?わざわざ自分の体を犠牲にするって書いてるのが」

それにダレに捧げるのか。
妥当なのは奇しい宗教。だが、そう言った話も上がってないらしいし、何より学生だけを誘うか・・・普通。

俺の考えが分かったのか、紗羅姉が口を開いた。

「実はな、私の大学時代の奴にこのての話に詳しい奴がいてな。聞いたことがあるんだが・・・・・・・・・」

そこで紗羅姉は一旦言葉を区切る。

嫌な緊張感の張り詰めた空気。
つぅ――――・・・・・・と、汗が肌を伝う。

俺の心臓はかなり早いく脈打っている。
隣の仁兄は早く言えという風な様子。

深く息をしてから紗羅姉は続きを話しはじめた。
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