愛し君へ…
第四章


***


俺は病院の、響の病室だった部屋の前にいた。




「はあ…」




大きく息を吸い込み、深呼吸をする。
この扉を開けるって事は、響の“死”を受け入れるって事。


……でも、きっと大丈夫。
俺はもう大事な事を教えてもらったから…




ガラッ…


今は人が誰もいない病室。

ベットに近付き、そっと腰を下ろした。
そしてそのままベッドの上に横になった。




「響も…こんな気持ちだったのかな…?」




独特な病院の臭い、真っ白なシーツ。


俺は天井をじっと見つめた。
目を閉じれば、今でも響の笑顔を思い出す。





「響…」




君は今、どこにいますか?


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