幕末〓冷血の鬼

梅之助

「久しぶりに屯所出たな～。」


キョロキョロと村を見ると、建物が変わったり、違うお店になっている所が何カ所かある。


前来た時との違いを見比べながら歩いていると一軒の和菓子屋が目についた。


お店には、桜の花をかたどった和菓子や蓮の花をかたどった和菓子等可愛いお菓子が沢山並んでる。


「可愛い…」


「あら、嬉しいわ。それ、私が作ったの。」


和菓子を見ていると、のれんから２５歳くらいの女の人が出てきた。


「そうなんですか。凄いですね。」


「ありがとう。あなた、好きな和菓子ここから選んで、褒めてくれたお礼に１つあげるわ。」


「そんな…悪いですよ。」


「私の和菓子褒めてもらったの初めてなの。だから貰ってちょうだい。」


女の人はそう言ってニコッと笑った。