幕末〓冷血の鬼
「お苗、土方さんの隣にいる人……。あの人はお父さんの敵なのよ。」


「何だって!!?」


菊の言葉に近藤さんは目を丸くした。


「1年前……私の父は近藤 勝太によって殺された。あなたは父の敵!」


菊はそう言うと帯の所から短刀を出し近藤さんを睨みつけた。


「お菊、女が出るのは邪魔になるだけだ。どいていろ。」


「嫌よ。父の敵はこの私が………キャァァァ!!!」


「!!!!?」


俺は目を疑った。


男は、持っていた刀で菊を斬ったのだ。


菊はその場に崩れ落ちビクともしない。


「邪魔だと言っただろう?」


男はそう言って刀を振り血を振り落とすと俺達を見てきた。
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