幕末〓冷血の鬼
「……てめえ。」


やっとの事で出た声はかすれていて俺は男を睨みつけた。


苗は驚きのあまり理解できていないのか呆然としている。


「てめえ何故、お菊さんを殺した?仲間じゃねえのか?」


「仲間?笑わせるな。こいつはただ利用しただけだ。」


男はそう言って倒れた菊の体を蹴っ飛ばした。


そして俺達に向かって刃を向け斬りかかってきた。


近藤さんは刀を鞘から抜き、かかってくる男達を斬り殺していく。


「歳!刀を鞘か抜け!!殺されるぞ!」


近藤さんに言われても俺は刀を鞘から抜けないでいた。
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