幕末〓冷血の鬼
「そうか。」


「でも………。」


「でも?」


「勿体ない気がします。」


「何がだ?」


土方さんは私の言葉に首を傾げた。


「あんなに綺麗な髪なのに切っちゃうなんて少し勿体ない気がして。」


今の土方さんは肩に付くか付かないかの所まで髪が切られていて、なんとなく寂しい感じがした。


「確かに俺も髪をバッサリ切った時は違和感があったが頭も軽くなってスッキリしてるんだ。」


土方さんはそう言いながら自分の髪を触った。


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