幕末〓冷血の鬼
「あれっ………。」


思っていたよりボタンをしめるのは難しかった。


小さくて指を器用に使わないと穴にボタンを上手く通せないのだ。


苦戦しながらもボタンをしめていった私だが一番上のボタンはしめにくかった。


「どうした?」


「一番上のボタンがしまらなくて……。」

「一番上は、しめずれえからな。もうこっち向くぞ。」


土方さんはそう言うと私の方を向いた後目を丸くした。


「どうかしましたか?」


私がそう言うと土方さんはハッとして自分の頭をかいた。


「あ……いやあ。思ってたより似合ってたから驚いただけだ。やっぱ着物と洋装じゃ雰囲気も変わるもんだな。」


土方さんはそう言って私に近寄ってきた。
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