幕末〓冷血の鬼
「恋花、大丈夫か?」


俺の後ろを歩いていた恋花に声をかけると恋花はニコッと笑った。


「はい、大丈夫です。」


「もう少し歩いたら新宿に着く。そこで宿を借りるつもりだ。それまで頑張ってくれ。」


「はい。それより島田さんは大丈夫ですか?ずっとお酒のビンを持って大変でしょ?」


恋花が島田にそう言うと島田はニコッと笑った。


「俺は平気です。恋花さんはご自分を大切にして下さい。」


「ありがとうございます。」


それからしばらく歩くと空は暗くなり月が上がり始めていた。
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