君のそばに
そして私は目を疑った。
嘉賀くんが
こちらに向かってくる……。
私の心臓が大きく揺れ動いた気がした。
わ、私…!
ここにいちゃ駄目だ…ッ!!
何故か私は妙な核心を持ってしまったんだ…。
「…ト、…トイレに行ってくる……ッ!」
私は咄嗟にそう言って席を立とうとした。
しかし柚に腕を掴まれた!
「あんたはここにいなきゃ駄目だよ。」
柚は真剣な眼差しで言った。
「ち、…ちょっと、柚…!
…離して………」
私は内心かなり焦っていた。
これから起こる事が予想出来たからだ。
それは柚にも言える事だ。分かっているからこそ、私の腕を掴んだんだ…。
逃げなくてもいいのに…。
焦りなんか感じなくてもいいのに…。
でも、私はここから逃げたかった。
そして一際大きな歓声が沸いた。
私がゆっくり振り向くと
そこには
大きく肩で息をする
嘉賀くんの姿があった……。