君のそばに
「お見舞いとか行かなくていいの…?」
この事が清水さんにバレたら、あとで怖いな…なんて考えながら私は口を開いた。
「ああ、お手伝いさんに任せていれば平気だろ。」
内心少しドキドキしながら言った私の問いに嘉賀くんは課題に見入ったままサラッと答えた。
問題はそこじゃないだろッ!
と思わず私は心の中でつっこんだ。
私が聞きたいのはそういう事じゃなくてさ…。
あれだけ清水さんがアピールしてるのに、嘉賀くんはそれに気がついてないのかな…。
嘉賀くんは全ての課題に目を通すと、
「さて!やるとするか!」
と気合い十分に言った。
嘉賀くんが気合い入れてどうすんの!
私は2回目のツッコミを入れた。
私は内心、本当にやる気がなかった。
…でも折角、嘉賀くんの好意で教えてくれるって言ってくれてるから、私もそれに応えないと失礼だよね…。
清水さんにバレぬうちにさっさと終わらせちゃおう!
私は軽くため息をついて嘉賀くんの隣に座った。
「…あのさ…。」
嘉賀くんが分かりやすく教えてくれるお陰で、みるみるうちに夏休みの課題の半分が終わった。
理解すれば勉強も面白いな。
と、私がペースを上げて課題に取り組み始めた頃、さっきとは変わって落ち着いた声で嘉賀くんが呟いた。
課題に集中していた私はしばらく気付かなかった。
すると、一つ咳ばらいをして、さっきよりも大きな声で嘉賀くんが同じ言葉を吐いた。
「…あ、何…?」
嘉賀くんが私に何か話しかけてることに、やっと気がついて嘉賀くんの方を見た。