君のそばに
「……ん……!」
何が起こったの…。
私はこの状況が理解しきれていなかったけど、突然の実春のキスに焦りと恐怖を感じ、必死に抵抗した。
でも、実春ががっちりと自らに押し付けるように私の頭を押さえていて、
体も、実春の右手でしっかりと押さえられている。
「………んん……っ!」
息も苦しくなってきて、さらに実春の胸を引き離すようにするが、
実春の力の方が上のようだ。
何で……。
……実春は、こんなことするの……。
何故か、自然と涙が溢れた。
(…コホッ……ゴホ…)
するとさっきの音がまた聞こえた。
けれど、さっきよりも大きくなったように感じる…。
…ん……?
…これは、…もしかして……
……咳…!?