君の隣で ーセンセイとアタシー
「ほら、手」
「え…でも…」
俺が手を差し出すと和奏は手と俺を見比べた
和奏はきっとまだ在学中だから、俺たちの関係がバレるのがイヤなんだ
だからこうして俺の手と素直に繋げないんだ
「大丈夫だから」
俺はまだ戸惑っている和奏の手をとって部屋を出た
「少し遠いからコンビニで飲み物でも買ってこうか?」
「と、遠いの?」
「うん、少しね」
「少し……」
愛車を出して、都心から離れたコンビニに立ち寄った
「お茶?」
「うん、お茶がいい」