黒猫-私は女王-
伊井田のはっきりとした言葉に天宮は驚いた。

「予告テープで部下だと言う事が解りました。でもそのテープを流したのは三瀬本人です。自殺したのも作戦だったのではないでしょうか？」

「最初から死ぬつもりたったって事？」

「恐らく。、、、だとしたら予告テープは証拠隠滅の為に、まだ三瀬が所持してるかもしれません」

「所持って、、、まさかッ！？」

伊井田は頷く様にゆっくりと瞬きをして、

「きっとアイツの、、、、腹の中です」

天宮はゴクリと唾を飲み、握り締めた。



死体解剖は時間が掛かる。
天宮と伊井田は、警視庁に戻ることにした。
明日には黒猫が盗みを犯す。
早く時間と場所、人物を突き止めなければ、人の命に関わるかもしれない。



天宮は警視庁に戻ると直ぐに事情聴取や現場検証、科捜研の報告をする為に課長室に入った。

「報告を頼む」

西野課長は椅子に座っていた。

「はい」

天宮は今までの事を話し始めた。
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