奇蹟のはじまり
ここがいい。

僕は瞬時にそう思いまし

た。

僕は箪笥を二重底にして

その中に書いた手紙を入

れました。

読んでもらえる保証なん

て全くありません。だけ

ど、少しでも可能性があ

るのならばと思いました



僕は部屋に戻ると、隠し

持っていた拳銃を取り出

しました。

手にしっくりと馴染んだ

それを握るのもこれが最

期です。

「もっと早くにこうする

べきだったんだよね」

僕は銃の掛け金を外し、

銃口をゆっくりと口にく

わえました。











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