偽りの仲、過去への決別
「あれ、俺と話して大丈夫なの。」 カズは嫌みを言った。 結衣はカズが怒っていることがわかった。 「別にカズ君と話しをしても大丈夫だけど。」 結衣は開き直った。 「そうなの。なんか俺を避けていたからね。」 「そんなことないよ。ただ今日は…」 カズはもうこれ以上結衣を責めることを止めた。 そんな2人の仲の良さに業を煮やして洋二が結衣に告白してきた。 結衣ははっきりと自分の意思を表明した。 その結果、周りに凄い影響を与えてしまった。 クラスメイト達は、結衣が洋二を振ったことより、何もなかったようにカズと話している結衣に驚いていた。 この時から、少しずつであるが、クラスメイト達の態度が洋二に対して変化した。 今までみたいに、話しかけて来ることが少なくなってきた。 しかしそんなことより、洋二は結衣に振られたことで頭が一杯であった。 洋二は、とにかくもう一回カズと結衣に話しかけてみようと思った。 洋二は、2人の所に行った。 結衣は突然の洋二の襲来に驚いていた。 カズは席に座ったまま洋二を見上げていた。 「何か用。」 カズは洋二の心境を読んでした。きっと結衣にあんなことを言われたのが納得できずにいることが。だから今度はカズ本人に探りを入れに来たことがわかっていた。 洋二は結衣を無視するようにカズだけを見ていた。「別に用なんかないけど……」 洋二は次の言葉を探していた。 「はっきり言ったら学級委員さん。」 カズははっきり言ってこない洋二にいらついていた。 「学級委員として、ひとこと忠告しとこうと思って。」 洋二は思いもしない言葉を喋ってしまった。「忠告があるなら聴くよ。でも俺はお前にも誰にも迷惑かけているとは思っていないから。」 カズは語気を強めて言った。 洋二はカズに何を言っていいかわからなくなっていた。 カズの迫力に押されていた。