Painful Love※修正完了※

エントランスの自動ドアを拓斗だけが出る。


「じゃあな」

「バイバイ」


控えめに手を振れば、拓斗は笑って背を向けて歩いていく。






……バイバイ。


本当に、これでさよならだよ。


次にここに拓斗が来た時はもう、

わたしは居ないから。


また拓斗が後悔するような別れ方になってしまうけど、ごめんね。

わたしは、もう心残りは、ない。


―――ありがとう。










「……叔母さん」


家へと帰れば叔母さんはもう昼食を作っていた。


その隣に並ぶように立って、話し掛ける。



「拓斗君とちゃんと話せた?」

「うん」


「そう」



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