Painful Love※修正完了※
「大丈夫ね?」
「あぁ」
おばさんの声に短く返事をした拓斗は
そう言うとわたしを引っ張るようにして外へ出る。
家の前の路上にはおばさんが呼んだタクシーが既に待機していて近寄ればドアが開いた。
拓斗に押し込められるように中に入れられ
続いて入ってきたおばさんの為に横にズレる。
「時雨、大丈夫だからな?」
俯いていたわたしに届く拓斗の声。
わたしは微かに顔を上げて
焦点の定まらない視界の中曖昧に頷いた。
「緊急病院まで出来るだけ急いでお願いします。」
おばさんの行き先を告げる声と同時に走りだした車。
絶対にタクシーの方が速いはずだし、今の手足の感覚が不安定なわたしには無理なのに
信号に引っ掛かるたび、走った方が速いのではないのかと言う気持ちが沸き上がってきた。
早く行かなきゃいけないのに、誰かが行かせないようにしてるんじゃないか、と。
気持ちばかりが焦って、涙は止まらない。
嗚咽を堪えて、ただひたすら俯いていれば
おばさんがギュッと手を握って腕を擦ってくれる。