Painful Love※修正完了※

音がしない所からすると、

動かずじっと困っているのだろうな。


「……時雨」


ゆっくりと、温かいわたしを呼ぶ声。


その声に誘われるようにゆっくりと顔を上げれば複雑な表情をした拓斗と視線が絡む。


「……泣かないの?」


「え?」

「もっと泣き叫べばいいのに。何で?って。ぶつければいいのに。その方がすっきりするよ」

……わたしの話した事について何も言わずに唐突に言いだした拓斗。


「………」


「思いっきり声出して泣き叫んだのは事故で病院に行った日だけだよね?


……目、見たら泣いてるみたいだし寝てないみたいだけど、夜中に泣き声なんて聞こえてこないし。……俺らに聞こえないように我慢して押し殺して泣いてるんだろ?」

「………」



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