アクアマリンの秘密
星来が剣を探し始める。
奇跡的に、衛兵がさっき回収した武器をしまっていた場所を見つけたらしく、その中からオレの剣を持ってきて、そっと差し出す星来。


「これは…白斗さんに戦う力をくれるものです。
白斗さんは…ここにいた頃より…きっと…ずっと…強くなっています。
だから大丈夫です。今なら戦えます。大切なものを…守れます。」

「今度は燈龍ではなく、お前が国を守る番だ。」


二人の目は今まで見たことのないくらい真っすぐだった。
そしてその言葉がオレに突き刺さる。

もう…逃げられない。逃げる場所なんて…どこにもない。
…だから…行くしかないんだ。




「剣を取れ。行くぞ。」


そう言って強引にオレを立ちあがらせた紫紀。
目の前には剣を持った星来がいる。


「白斗さんの剣です。」
















オレはゆっくりと剣を取った。



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