アクアマリンの秘密
「全てが終わったら…蒼刃はどこにいくの…?」

「んー…そうだな…。
俺らには帰る場所がねぇし。」

「じゃあ…。」

「…緑志と国を復興させるかもしれねぇな。」

「それじゃ…全て終わったら…あたしはみんなと離れ離れになっちゃうの…?」

「…まぁ…そういうことだな。
白斗だって国とのいざこざは全て解決した。帰ろうと思えば何時だって帰れる。
ヴァニティーファウンテンの住人だって今はナチュラルアースに保護されているだけで、呼び戻すことが出来る。そうすれば、復興は将来的に出来る。
桃依の国は…全滅だからどうしようもねぇが…ナチュラルアースに帰るかもしれねぇな。」

「蒼刃は…どこかに行っちゃうの?」

「…ああ。
あいつを倒したら、共鳴石を持ち帰ってとりあえずは国の復興だよな。
多分、共鳴石を持たない小さな国に逃げた人間もいるはずだ。
そういう人間を呼び戻せば、国は蘇るかもしれない。」




とても現実的で、希望に満ちた未来の話をしているはずなのに、胸が軋む。
『離れたくない』と心が叫ぶ。
倒したい相手がいて、倒すことがずっとずっと目的だったのに…
その目的を達成した後が寂しくてたまらない。




本当に離れちゃうの…?蒼刃…。


あたしは…離れたく…ないよ…。



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