キミ専用テレパシー
ショーの間も、イルカを見て楽しそうに笑う神田くんが気になって、なかなか集中出来ずにいる私。
イルカさんには申し訳ないけれど、私の頭の中はピンクのクラゲがふわふわと独占しているのだ。
ショーが終わって、神田くんと一緒に出口に向かう。
「…あれ?え、神田くん?」
隣を見ると、さっきまでいた神田くんの姿がなかった。
立ち止まるにも、人の波に押されて上手く動けない。
(どうしよう…。助けてー)