+大和恋戦+
『真澄サマ…!ゴ命令ヲ♪』
赤い瞳で兄を見つめ、
口元を緩ませて笑う。
「浅井を殺せ!」
兄が指をさして命令すると
妖雷が消えた。
『カシコマリマシタ♪』
「真…澄兄…!」
あたしはもう泣き崩れた。
このままではたくさんの
人が死ぬ。まさか兄が
殺人なんてするとは
思わなかった。
いや、兄ではない。
兄の作った人形だ。
どうやってこんな知能を
知ったのだろうか?
今までこんな事は一度も
なかった。