Dangerous city
ワイドショーの話題は、後に『K国映像兵器テロ』と呼ばれる事になるこの事件の首謀者…K国への制裁へと移る。

経済制裁すべきだ、国連軍を派遣すべきだ、日本は断固としてならず者国家に屈してはならない。

政治家達が緊急討論とやらで熱弁を振るう中。

「制裁はないさ」

見舞いに来ていた六道さんが言った。

「何でよ。こんな大規模なテロをしたのよ?お咎め無しなんておかしいじゃない」

俺の隣のベッドでハルカが憤懣やるかたないといった様子でまくし立てる。

彼女も何度も殺されかけたのだ。

十分にそれを言う資格はあった。

しかし、六道さんは首を横に振る。

「無理だ、ハルカちゃん…K国はじきに滅亡する」

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