Holy×Kiss~闇の皇子より愛を込めて~【吸血鬼伝説】
「凛花が知っている事、全部くらいは。
……多分ね」

「え……?」

「本当の名前は、残月、って言うんだって?
 さっき、教えて貰ったよ。
 凛花は怖くないの?
 あんな紅い目をして、かぎ爪の生えた、空飛ぶ化け物……!」

「先生の……残月の悪口は言わないで!」

 つい、自分に重ねて言ってしまった言葉を、凛花は、ぴしゃりと遮った。

「怖いわよ!
 それはもう、震えちゃう程、怖いに決まってるじゃない!
……でも、松嶋先生は、松嶋先生だから。
 例え、姿が変わってたって、同じなんだわ!」

 ……ウラヤマシイ。

 そう。

 今度は、自分の感情が、はっきり、わかる。

 うらやましい、んだ。

凛花にこんな風に愛される、残月の事が。

 同じ、吸血鬼なのに。
 
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