Holy×Kiss~闇の皇子より愛を込めて~【吸血鬼伝説】
「知っているなら………だったら、教えて?
 何で私と鈴木先生が、この家にいるの?
 残月は、どこなの?」

 本当は、最初に聞きたかった疑問だろうに。

 変に騒いで、やぶ蛇に、残月の正体をバラす事にでもなったら、と質問を避けていたんだろう。

 だから、僕がどれだけ知っているか、聞いたんだ。

 ……健気じゃないか。くそったれ。

 僕の中の黒い何かが、そっと鎌首を持ち上げた。

「凛花は、どこまで覚えているの?
 僕とばらばらに別れちゃったのは、いつだっけ?」

「窓から土山の化け物に、連れていかれた時……?」

「ふうん」

 僕の正体には、気がついていないのか。

 ……ならば。

「残月は、化け物のウヨウヨしている学校に戻ったよ……たった、一人で」

「え! 何で!?」

 凛花の顔色が、心配と不安で、みるみる変わった。
 
< 198 / 298 >

この作品をシェア

pagetop