バトルロワイヤル
「大丈夫か!?山川、中川!!?」オレは傷だらけの体で亮佑と中川の元に行った。
「…痛って…!!」中川は傷口を舐めている。
「…大丈夫だ…。」亮佑は口の血を拭った。
「…すまんかったな…。…それよりなんで反撃しなかったんだ?」オレは中川に聞いた。
「……それは亮佑が…」
「…児玉、知ってるか?」亮佑は逆にオレに聞いてきた。
「…何がだ?」
「本当の強さってのは冷静になってこそ見えるんだぜ…」亮佑は急に言いだした。
「……?」オレには意味がわからない。
「まぁつまり、興奮しすぎちゃ本当の前が見えないってゆうことかな?よく言えんけど…」亮佑は照れ臭そうに言った。

そしてオレはその日から変わることができた。
亮佑と中川がとった行動はオレには輝いて見えるほどの“強さ”に見えたからだ。
亮佑が言った“本当の強さってのは冷静になってこそ見える”と言う言葉を信じてオレは前に進むんだ…


―現在――プール―
(…ザプァ…)
児玉はプールの中から上がった。
(亮佑の言う“本当の強さ”…)児玉はすっかり冷静になった。
(…今なら…見える!!)
(…さっきまでと児玉(やつ)の目付きが違う…!!)
< 203 / 358 >

この作品をシェア

pagetop