バトルロワイヤル

保健室

オレ達は死体が転がる廊下と階段を誰とも出くわすことなく保健室の前までこれた。
「オレから入る…」児玉は言った。
誰がいるかもわからない最初の突入役に児玉は自分から選んだ。
(ガラガラ……)
「誰もおらんのか?」
児玉は暗かった部屋の電気をつけた。
「お前は誰や?」
「私は2年4組の瑞希……有川瑞希(ありかわ みずき)。あなたは?」
「児玉樹だ。」
「なかなかたくましい体ね…」そう言うと有川は自分の谷間を強調した。
(私のEカップを見たらどんな男も……)
「オレはそんなん興味ない……それより…」
(バンッ)
「じ、銃声!?」保健室の外で児玉を待つオレらの耳には中の発砲音が目立って聞こえた。
「児玉!!」
「こじゃま!!」
「児玉さん!!」
オレ達は各々(おのおの)名前を呼んだ。
「何があったんや!?」
そこには銃を有川の頭に突き付けた児玉の姿があった。
「誰なん?それ……」
「瑞希!!こじゃまやめて!!」真弓は叫んだ。
「それはウチのクラスの子やで!」児玉は銃をポケットになおした。
「そぉかぁ……けどこいつらは手組んでオレを殺す気やった……かなり非情な手でな!…そこのもう1人出てこい!!」
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