『クルマとタバコとカンコーヒーと…』【リアル物語ケータイ小説版】
第13話
撮影はあと5シーンで終了というところまで快調に進行していた。
その夜、公園の葉桜が見えるベランダで昭太郎は決断の重みを噛みしめるようなシリアスな顔でタバコを吹かしている。
確実に昭太郎は痩せていた。
173cmの身長で、62㎏はあった体重が55㎏を切り始めていた。
食欲がないというレベルではなく、食べれるものを口に詰め込む食生活なのに下痢を繰り返していた。
足の痛みは日に日に増し、暖めると激痛がはしるようになっていた。
シャワーの後は皮膚との摩擦を避けるためにバスタオルを押しつけて水分を吸収させていた。
そんな日々を過ごしながら昭太郎は不安を感じ始めていた。
(絶対におかしい、これは気のせいじゃない・・・。)
そして月が妙に明るかったその夜、昭太郎は一つの覚悟を決めた。
「このままじゃ、ダメだ・・・」
行動力の男は翌日に休職願いを提出し、山梨の実家で体調を整えたいと上司に告げた。
驚く上司に強い眼差しで「お願いします。」と強い覚悟を示した。
仲間達には撮影を中断することを告げ、「またすぐに再開する」と話していた。
【あの頃の僕は何事も前向きに取り組んでいた。しかし、仲間と一緒に歩みながらも、どこか自分独りで生きていたのだろう・・・。】
★
撮影はあと5シーンで終了というところまで快調に進行していた。
その夜、公園の葉桜が見えるベランダで昭太郎は決断の重みを噛みしめるようなシリアスな顔でタバコを吹かしている。
確実に昭太郎は痩せていた。
173cmの身長で、62㎏はあった体重が55㎏を切り始めていた。
食欲がないというレベルではなく、食べれるものを口に詰め込む食生活なのに下痢を繰り返していた。
足の痛みは日に日に増し、暖めると激痛がはしるようになっていた。
シャワーの後は皮膚との摩擦を避けるためにバスタオルを押しつけて水分を吸収させていた。
そんな日々を過ごしながら昭太郎は不安を感じ始めていた。
(絶対におかしい、これは気のせいじゃない・・・。)
そして月が妙に明るかったその夜、昭太郎は一つの覚悟を決めた。
「このままじゃ、ダメだ・・・」
行動力の男は翌日に休職願いを提出し、山梨の実家で体調を整えたいと上司に告げた。
驚く上司に強い眼差しで「お願いします。」と強い覚悟を示した。
仲間達には撮影を中断することを告げ、「またすぐに再開する」と話していた。
【あの頃の僕は何事も前向きに取り組んでいた。しかし、仲間と一緒に歩みながらも、どこか自分独りで生きていたのだろう・・・。】
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