『クルマとタバコとカンコーヒーと…』【リアル物語ケータイ小説版】
第16話
入院2日目。報告しなきゃと意気込んで公衆電話から電話をかける昭太郎。
「もしもし、俺だけど」と少し低い声で言った。
「どう?調子は」
心配そうな由紀の声が懐かしく感じる。
「全然平気だよ、検査ばっかだけどな」
「東京にはいつ帰ってくるの?」
「あさって検査結果が出て、薬もらったら帰るよ」
「あさって行ってもいい?」
「来なくていいよ」
「だって心配だもん」
「そ、そうか?」嬉しそうに答えてしまった昭太郎は
「でも、なんでこんな所にいるんだろうな・・・」などと無理矢理シリアスムードを漂わせ、センチな会話を続けてみた・・・。
ナースの言葉や医者の指示に(何言ってんだよ、大袈裟だろ)と心の中でいちいち繰り返しながらも結構マジメに指示に従う小心者昭太郎。
新鮮な気持ちも何処かに吹き飛び、はやく退院したいと思い始めていた。
そんななか唯一の楽しみは仲間達一人ずつに電話して
「入院って辛いよ、はやくシャバに戻りてぇよ・・・」と同じ内容の報告をしながら入院経験を繰り返し語ることだった。
入院2日目。報告しなきゃと意気込んで公衆電話から電話をかける昭太郎。
「もしもし、俺だけど」と少し低い声で言った。
「どう?調子は」
心配そうな由紀の声が懐かしく感じる。
「全然平気だよ、検査ばっかだけどな」
「東京にはいつ帰ってくるの?」
「あさって検査結果が出て、薬もらったら帰るよ」
「あさって行ってもいい?」
「来なくていいよ」
「だって心配だもん」
「そ、そうか?」嬉しそうに答えてしまった昭太郎は
「でも、なんでこんな所にいるんだろうな・・・」などと無理矢理シリアスムードを漂わせ、センチな会話を続けてみた・・・。
ナースの言葉や医者の指示に(何言ってんだよ、大袈裟だろ)と心の中でいちいち繰り返しながらも結構マジメに指示に従う小心者昭太郎。
新鮮な気持ちも何処かに吹き飛び、はやく退院したいと思い始めていた。
そんななか唯一の楽しみは仲間達一人ずつに電話して
「入院って辛いよ、はやくシャバに戻りてぇよ・・・」と同じ内容の報告をしながら入院経験を繰り返し語ることだった。