『クルマとタバコとカンコーヒーと…』【リアル物語ケータイ小説版】
第39話

「あっ、長沼退院するらしいぞ、なんか美容室始めるらしい」

「開業っすか?」

「あぁ、自分の店始めるらしい」

「なんか、いいよなぁ・・・退院できて・・・」とぼやく昭太郎。

「そこかよ、つまらねぇヤツだなぁ」

「そうっすよねぇ、俺、いま視野狭いっすよねぇ・・・」

 小野里にタバコの煙を吹きかけられる昭太郎。

「どうも、やってますね。」と車イスで現れたのは佐野だった。

「佐野さんはオモシれぇことある?」と昭太郎。

「俺っすか?・・・俺は5西の看護婦のことで頭いっぱいっすよ」

「誰がかわいいんだ?今から見に行こう!な、昭太郎」小野里がノートパソコンを閉じた。

「今からっすか、俺の一番のお気に入りの飯沼さんには手を出さないでくださいよ」

 自由な3人組は5西のナースセンターに向かっていった・・・。


 面白いのか面白くないのか分からずにも、まぁまぁ楽しいお気楽な日々を点滴ポールと一緒に過ごしていた昭太郎はスウェット姿に変わっていた。



 【あの頃の僕は病院に慣れて、そこに馴染んでいた。
かつてはなりたくなかった病人になっていたし、病院に浸かり始めていた。
ダメキャラに心地良さを感じていたし、過去を知らない病院仲間達に安らいだ。】

 そして、かつての僕のようなヤツを見かけた・・・。

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