『クルマとタバコとカンコーヒーと…』【リアル物語ケータイ小説版】
第48話

 見舞い客達に昭太郎は変わらない自分を装っていた。

対処のしようがない結果を言うことができず他の話題を必死にしていた。

昭太郎の母親も同じだった。

心の整理がつかなかったし、専門の大学病院で訊くまでは親戚にも言うことはなかった。

 人には言えない結果でもオアシスでは割と簡単に話していた。


肝臓移植という現実離れした治療法はオアシスでの位を上げていた。

まさに大臣クラスだった。

調子の乗り方も大臣クラスで、「そんぐらい大したことねぇーよ、俺の方がスゲー大変なんだよ」と語り始めていたし、周りも退くぐらい驚いていた。

 そんな昭太郎大臣でも「歩行不能になります・・・」という言葉がふと舞い降りる瞬間は痛む足を何度も叩いて感覚を確認していた。

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