DislikeMan~男なんて嫌い~



購買へ行くと、もうすでに行列ができていた。


「売り切れちゃうかな、あんパン」


なんて言いながらも早苗は急ぐ素振りは見せない。


とりあえず列に合流して、自分たちの番がくるまで適当におしゃべりをする。


「お腹減ったぁ」


周りの人たちはみんなお腹を抱えて、口々にそう言う。


……私たちも同じなんだけど。


次々にパンを手にした人たちが教室へ戻っていくに連れて、列もだんだん短くなる。


それに伴い、パンのいい匂いが強くなる。


よって、よりお腹が減る。


なんだこの悪循環。


「あー、もう。早くパン食べたいー」


駄々をこね始めた私を、早苗も同じ気持ちなのか、苦笑いしながら見ている。


「もうすぐだから」


早苗がちょっと列からはみ出して、あと何人が前にいるか数え始めた。


周りからはグーっとお腹の鳴る音が聞こえる。


その間にもパンやお弁当を持った人たちが教室へと足を運ぶ。


列は徐々に短くなって、ついに私たちの目の前にパンやお弁当のカゴが現れた。


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