狂愛ラバーズ

｢かれんちゃん…、どうしたのコレ。｣


｢え?……あっ、眠気覚ましに叩いてたらこうなっちゃいました。｣

｢へぇ―――……眠気覚まし、ね……。｣





怪訝な顔で、私の手をジィーと見る海斗さん。





｢あなたみたいな生徒は口で言ってもわらないという事がよくわかったので、体に教え込む事にします。｣





4日目の居残り授業に先生に言われ、間違える度答えられない度、30cmはある定規で手を叩かれる事になった。





バシンッと鳴る音。





容赦なく振り落とされる定規に顔をしかめてしまう。





連続で叩かれ、痛さで目は潤み叩かれた手は真っ赤になり感覚が麻痺しだしてシャーペンを持てなくなる。





｢何をしてるんです。早く解きなさい。｣


｢あの……シャ、シャーペンが、持てなくて……その痺れてしまって。｣


｢口答えは結構。その程度の事で泣き言を言うんじゃありません。これだから、令嬢と言うのは困ります。甘やかされて育ち、世間知らずの無能になる。｣


｢ご、めん…なさい。｣


｢全ては自分が悪いんですよ。ご家族も婚約者も言わないだけで、本当はあなたに呆れてるはずです。あなたがいるせいで天宮の名が傷付くとは思わないんですか?｣