狂愛ラバーズ
驚く俺を他所に、頬に手を当てフルフルと小さく首を振るかれんちゃん。





「かれんって呼ばれて、ドキドキしちゃいました…。」





………俺のプロポーズはどうなったんだろうか。





「かれんを、奥さんにしてくれる?」


「奥さんになってくれる?」





額をくっつけ見つめ合い、恥ずかしくて嬉しくて我慢出来なくて、どちらともなく吹き出した。





「結婚しようね。」


「はいっ。」


「じゃあ、もう一度愛し合おうね。」


「はいっ……えっ、ちょっ、あ……海、斗…さっ……。」





一夜で女になってしまったかれんちゃんは、これからもモテるだろう。





逃げないように逃がさないように、俺という鎖で一生繋いであげる。





身動ぎ小さく声を上げるかれんちゃん。





ああ――――俺の中に閉じ込めたいほど……





「愛してるよ―――…奥さん。」





それはもう――――…狂うほどにね。




-END-


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