半熟cherry
「……ん…あい…」
涼真は寝呆けながらケータイに手を伸ばす。
あれだけ気持ち良さそうに寝てたのに。
よく起きれるなぁ。
なんて。
ちょっと感心しながら洗面所に足を向けた。
「…あ、着いた?
バイク、俺のの横停めときゃイイから。
…はぁ?今さら何言ってんだよ。
いいから来いって。
…507だから、待ってんな〜」
………は?
今、なんて言った?
“いいから来い”とか。
“待ってんな〜”とか聞こえたんだけど。
“507”って。
ココの部屋番号だよね。
洗面所に向かおうとしていた足は。
ソファーに座り込んでる涼真の方に向いていた。